進路

青い鳥ではないが、森を歩くということの怖さがある故に、木々の間の谷底から、人家の雰囲気がしてくるとなんだかほっとするものだ。

一度、森の道を知ると、次のときには、ずっと余裕が出て、不安な時間も短く、道程そのものを満喫できるようになる。しかし、初めての道では、楽しむ余裕がない。

医師の海外留学についても、同じなんだろうと思う。
医師の海外留学ってのは、強制力もないし、目標設定を自分でしなければいけない。医師として生きていく上では、海外に暮らし研究なら臨床経験を積むことには、それほどの短期的メリットはないし、長期的なメリットも明確ではない、キャリアアップにつながる保証はない。給与や社会保障の面で、海外留学の方が高給となる例は殆どない。

一方で、医師の海外留学の中には、上司(教授)の斡旋でかなり定型的な道程が約束されたものもある。共同研究を進めるために、役割や身分保障、成功した際の褒美などが事前に示されていることもある。

医師の海外留学だけでなく、企業でのキャリアアップを想像する際のキャリアモデルがしっかりしていない状態は、世の中にあふれているのだろう。開拓精神とかリスクを背負う度胸とかそういうものが試される局面というのが、あるのだろう。それを人々はどうコーピングしてきたのかと聞きかじることで、自分もそれなりに歩みを進めることになる。決して他人は地図をくれたりはしないが、ヒントはくれる。たとえば、「森の中で、木に赤いマーカーがなくなれば、道を間違っている」ということを教えてくれたりはする。

なんども、留学するわけじゃないから、一度しかない人生を楽しむしかない。進んでこそ進路。

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by khosok | 2017-02-20 08:33 | Comments(0)