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9月14日 気管内挿管の確率をあげよう。

今日は、2つの論文をもとに、
気管内挿管の確率をあげよう、と銘打った。

まず、2つの挿管の姿を見せた。
スニッフィング・ポジションでやや前傾の私が挿管している。
もうひとつは、
後屈法に近い形で、ややのけぞった私が挿管している。

ポリスマンさん、「そうなんです。
私のスーパーロテのところでは、後屈法だったので、
こちらに来て、イナバウワーみたい、と笑われたんです。」

Adnet F, Baillard C, Borron SW, Denantes C, Lefebvre L, Galinski M, Martinez C, Cupa M, Lapostolle F.
Randomized study comparing the "sniffing position" with simple head extension for laryngoscopic view in elective surgery patients.
Anesthesiology. 2001 Oct;95(4):836-41.

Adnet F, Borron SW, Dumas JL, Lapostolle F, Cupa M, Lapandry C.
Study of the "sniffing position" by magnetic resonance imaging.
Anesthesiology. 2001 Jan;94(1):83-6.

後屈法とスニッフィング・ポジションによる方法の比較を行った論文だ。
結論として、これらの間で、コーマック分類に差はないというものだ。

それと、見てほしかったのは、喉頭のMRI!!
毎日毎日挿管しているだろうけど、なかなか100%にならないものだ。

後屈法は、首をぐっと後屈する。
上歯と喉頭のラインより腹側に喉頭鏡を使って舌をよける。

一方、スニッフィングには、高い枕が必要だ。
上歯と喉頭のラインより尾側に、喉頭鏡を使って舌をよける。

この二つの力の加わり方は、まったく違う。しかし、こうやって
MRIの写真などをみてイメージトレーニングをしていくとよいですね。

by khosok | 2006-09-14 19:50 | Trackback | Comments(4)

Commented by 111 at 2006-09-16 00:15 x
救急分野で気道開放効率が後屈法では劣るという記載にエビデンスは?
Commented by Shimirunov at 2006-09-22 10:17 x
~TIVAは嫌いです~
今週の勉強会はざんねんながらありません

今日は当直です
バイタルがあれなんでさっさと抜管しましたが、
ちょっと覚醒遅延ぽかったです。
リバースをしつつ抜管して、ほったらかしてたら
喘息っぽい感じがしました。
胸が苦しいという訴えで、狭心症という
見方もできました。

ミニ症例報告でした。来週のお鯛は80歳以上の麻酔のコツ
いかがでしょうか。
まぁこのケースのミニ症例報告でも十分しゃべれるところは
あるとおもいますけど(非えびでんすですが)
Commented by Shimirunov at 2006-09-26 23:26 x
もうひとつお題を。



(R)「リバース」




みんなもっと上の先生に質問するべきだし
ラウンジでだらだら麻酔談義に聞き耳立てるべきだとおもいますけど
まぁこんなとこに書いてもみてないと思いますけど
けどがっくし。
Commented by khosok at 2006-09-27 08:28 x
確かに、リバースは、重要な勉強課題です。
筋弛緩薬を投与している全身麻酔の場合、
筋弛緩リバースをする必要はあるとするのがエビデンスであり、
そうしなかったため医者側が負けた裁判がある。

しかし、功罪を熟知して施行すべき。
また、
24(にーよん)というルーチンワークは、
おもわぬ落とし穴が沢山あると思われるますね。

よいお題をありがとう。
10月に入ったら、これを題材にしましょう。
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